
砂糖に頼らない甘さを、一杯ずつ手作業で。
BOCCI cafe のアサイーボウルは、材料をそろえて盛り付ければ完成するものではありません。どの果物をどれだけ使うか、どこに何を並べるか、その一つひとつに理由があります。 砂糖を使わないと決めたぶん、甘さの調整は果物とはちみつだけが頼りです。仕入れた素材の状態を見ながら、その日ごとに配分を決めています。ここでは、一杯ができるまでに気にしていることをお話しします。

アサイーはブラジル原産のヤシ科の果実です。当店ではブラジル産のものを使っています。それ自体にはほとんど甘みがなく、むしろ渋みと酸味のある素材で、合わせる果物やはちみつの量によって仕上がりが大きく変わります。この扱いにくさが、逆に砂糖なしで甘さを組み立てるうえでは都合がよく、ベースとして使い続けている理由でもあります。

砂糖のかわりに甘さを担うのが、はちみつです。グリークヨーグルトアサイーには最初からかけた状態でお渡ししますし、トッピングとして後から足すこともできます。ヨアジョンボウルには、コムハニー(巣蜜)をそのままのせたメニューも用意しました。蜜が巣ごと入るぶん、口のなかで溶けていく感じが液体のはちみつとは違います。

バナナ、ミックスベリー、マンゴー。アサイーやヨーグルトの酸味に対して、どの果物をどれだけ合わせるかで甘さの出方が変わります。グラノーラとナッツは味というより食感のための素材で、冷たくなめらかなベースに、噛む楽しさを足す役割を持たせています。
01甘味料を足せば味は簡単に決まりますが、それをやめました。かわりに、果物の熟し具合とはちみつの量で調整しています。同じつくり方でも、その日のバナナやベリーの状態によって仕上がりは変わります。だから毎回、味を見ながら量を決めています。
02盛り付けは、器の上をいくつかの区画に分けて考えています。黄色いバナナ、濃い紫のブルーベリー、茶色いグラノーラ、黒いクッキー。隣り合う色が同じにならないように並べると、ふたを開けた瞬間の印象が変わります。味だけでなく、この見え方も商品の一部だと考えています。
03作り置きのできない商品です。冷たいうちに召し上がっていただきたいですし、フルーツも時間が経つと水分が出てしまいます。そのため、ご注文を受けてから一杯ずつ作っています。お待たせする15分は、この形を守るために必要な時間です。予約注文なら、指定時刻に合わせてお作りします。

その日使う果物を切り分けて準備します。バナナは輪切り、いちごとマンゴーは角切り。盛り付けたときの見え方を考えた切り方にしています。ナッツやグラノーラもあわせて用意します。

アサイーをなめらかな状態にして、ベースを作ります。ここで甘さの土台が決まるので、はちみつと果物の量はその日の素材を見ながら調整します。かたさも重要で、ゆるすぎると盛り付けが崩れ、かたすぎるとスプーンが入りません。

ベースの上に、フルーツ・グラノーラ・ナッツを区画ごとに並べていきます。ここが見た目を決める工程です。色が隣り合わないように配置し、量が偏らないように整えます。果物の大きさは毎回違うので、最後は手で位置を調整します。

はちみつをかけるメニューはここでかけ、トッピングの追加がある場合も最後にのせます。全体を見て、崩れているところがあれば整えてから仕上げます。

お持ち帰り用の容器にふたをして、スプーンやストローを添えてお渡しします。持ち帰って開けた瞬間まで、きれいな状態であること。そこまでが商品だと考えています。もちろん、そのまま店内で召し上がっていただいてもかまいません。